注文住宅と木材
2021/12/21
住宅を設計するにあたり、とても重要な素材として「木材」が
ありますね。特に日本は森林が多いので生活する上で「木」は
とても貴重な材料でした。注文住宅でも建売住宅でもリノベーション
でも木材は構造材や内部下地、内装の仕上げ材など多用されます。
たとえば無垢の木材で作る床のフローリングなんかは肌あたりも
暖かく柔らかくて心地いい空間を作ってくれます。
建築はもちろんのこと、火を起こすのも木材ですし、衣服に使う
綿も木から取れます。
そんな「木材」が現在日本では不足していて新築住宅を計画しても
施工するために発注した木材が納品するまでに通常よりも時間がかかる
といったことが発生しています。「ウッドショック」という
言葉を聞かれてると思います。
これはいろんな要因がありますが一番の大きな要因は
やはり日本が海外からの輸入に頼っているとこでしょう。
今回のコロナ禍によって海外からの輸入が減りましたし、
他国の需要が伸びたことで日本に入らなくなりました。
木材に限らず日本はいろんなものを輸入で賄っています。
木材は国内には沢山あるので、しっかりと時代に合わせて
産業の在り方や業界の変革を行っていけば、自給率も上がり
こういった緊急事態に対応できたのでしょうが、大量生産時代の
いかに安く作るかということを優先した結果、国内よりも
海外から仕入れた方が安いということで、日本の林業は衰退して
いってます。もちろん若者の林業離れもあります。
それは木材に限ったことではなく、国内のいろんな面で同じような
構造になっていて、改めてこのコロナで浮き彫りになりましたね。
木材を利用する者として、何かそういったことも考えつつ
これからの未来にすこしでも貢献していかなければと
思っております。
たとえ小さな力でも何が出るでしょうか。 中島崚真